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サービスもない、人もいない。堀江を支え続けるCTOの話

こんにちは!dely広報担当の柴田です。
今回は前回の社長インタビューに続いてCTOインタビューをお届けします。
delyのCTOは横浜市出身の23歳、180cmの長身の大竹雅登(通称:たけさん)です。
野球少年だった彼がどうやって今の環境にたどり着くことになったのか、気になる人は読んでみてください! f:id:delyshibata:20160728213936p:plain

 

Q1.野球少年がなぜコンピュータに興味を持つことになったのか

「小学校の時から野球が好きで、選抜されたベイスターズジュニアチームでは4番を打っていました。あくまでジュニア時代ですが(笑)。ずっと野球一筋だった僕はある出会いをきっかけにコンピュータに興味を持つことになったのです。
 
それは、iPhoneとの出会いでした。
 
高校2年のときにiPhone 3GSが発売されて、学校の近くの東急ストアのソフトバンクショップで展示されていたので、ちょっと触ってみようと思ったんです。で触ってみたらそれはもう
 
「な、、、なんだこれは?!」
 
と、ものすごい衝撃が走ったんです。
ガラケーはただの機械だったけど、iPhoneは持っていることを自慢できる宝石のような感覚でした。生まれてからそんな製品に出会ったのはこれが初めてだったんです。
 
で、とにかくiPhoneが欲しくなった。ガラケーの壁紙をiPhoneっぽくしたり、使う人を増やすために部活内で布教活動もしました。初めて買ったのはiPhone 4で発売日に予約して買いました。家に届いたiPhoneの蓋を開けたときの感動は今でも覚えています。
 
iPhone 4を買うときにSteve Jobsのキーノートを生中継で見ました。彼のプレゼンテーションはとにかくカッコイイ。iPhoneという素晴らしいプロダクトと、それを作るヒーローのような経営者、それでApple社のことも好きになりました。
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Q2.そこから具体的にどうエンジニアになったんですか?

「大学に入った直後、『起業と経営』というSFCの授業を日吉からはるばる受けにいっていました。クックパッドの佐野さんをはじめいろんな経営者の方が来て話してくれてすごく面白かったんですが、ある日そこでLINEのようなメッセージングアプリを作っている友達に出会いました。彼もまだ初心者だったんですが、一緒に勉強して作ろうということになり本を読み漁って必死に勉強しました。結局プロトタイプまで作った段階で技術的に難しすぎて断念したのですが、勉強した分ある程度iOSアプリ開発のスキルだけは残ったんです。せっかく習得したスキルをもっと磨こうと思ってiPhoneアプリの開発のアルバイトを探しました。5社くらい受けて唯一採用してくれた1社に入り、その後1年間働いていましたね。」
 

Q3.スタートアップに挑戦しようとおもったのはなぜですか?

「1年生の終わりにインドに行ったんです。バンガロールという都市でインドのシリコンバレーと呼ばれています。道路の信号もまともに動かないようなカオス状態でしたが、若くて優秀なインド人がたくさん起業しているような熱気のある場所でした。その半年後に本場のシリコンバレーにも行きました。Apple、Google、Yahoo!、Twitter、Oracle、Facebookを訪問して、これが本場のシリコンバレーか、世界の最先端はここなんだ、日本よりも全然進んでいるなー、と実感しました。
サンフランシスコでとある日本人起業家の人にお会いしました。起業したいんです!と気軽に話に行ったのですが『自分で挑戦したことのないやつに何もアドバイスはない』と一蹴されたのを今でも強烈に覚えています。その時、日本に帰ったら起業しようと心に決めました。
帰国してから自分の以前からの友人と2人で飲食店の自動予約サービスを開発しました。プロトタイプを持ってインキュベートプログラムに応募して1つに採択されることになったのですが少してから、サービスに根本的な欠陥を見つけてやむなく辞退しました。帰国して意気揚々と進んでいたはずでしたがすぐに終わってしまったのです。
自分で起業してサービスを作るという目標がなくなって悶々としていた時、ちょうど堀江と出会いました。彼のやる気と先見性に魅力を感じて、一緒にdelyを創業することにしました。」f:id:delyshibata:20160728214049p:plain
 

Q4.デリバリー事業の失敗を経て経験したものを教えてください

「delyは最初はフードデリバリーサービスを運営していました。開発チームは7人くらいでデザイナー、iOS、Android、インフラ、サーバとそれぞれ得意な分野を持って分業する形をとっていました。しかし、優秀で人数も十分だったはずのチームの開発が思うように進まず、2ヶ月で完成するはずが6ヶ月以上経ってもリリースできず結局世に出ないで終わってしまうという経験をしました。全体を見られて開発チームの進捗を管理するような役割の人がいなかったのが原因でした。
デリバリーサービスはクローズすることになり事業は失敗し、メンバーは少しずつ抜けていきました。抜けた人が担当していた分は僕がカバーする必要があったので、サーバサイドの人が抜けたらRailsをやり、インフラ担当が抜けたらAWSを触りました。やったこともなかったですが助けてくれる人は誰もいないので、ゴールデンウィークにサーバーが5日間ずっと落ちてしまったときもずーっと食らいついてインフラを直し続けてました。
サーバーサイドにインフラにデザインにと必要に迫られて仕方なく新しいスキルを身につけていくうちに、だんだんとフルスタックになんでもできるようになっていきました。今なら当時6ヶ月かけて完成できなかったプロダクトでも1ヶ月で完成させられると思います。サービスを作るのに必要なことは一通り見られるので、全体を見て開発を進めていけるからです。」
 

Q5.今後どんなメンバーを加えて開発チームを作りたいですか

「自分の得意分野に加えて他のレイヤーの技術の理解もあるメンバーを集めてチームを作りたいです。全員が他のレイヤーのことを相互理解することでチームとしての開発スピードは飛躍的に上がるからです。
エンジニアのスキルは足し算ではなく掛け算で上げるという考え方が好きです。例えばデザイナーとして日本トップになるのはとても難しいですが、SEOも分かっているデザイナーはとても貴重です。デザインとSEOは対立することがよくありますが、どちらも分かっていればよりスムーズに施策を打つことができるでしょう。他にも、Rails×データ解析、iOS×画像認識、広くはエンジニア×営業などなどパターンはたくさんあります。自分の専門領域だけでなく、貪欲に他のスキルを得ていく人がいいですね。」f:id:delyshibata:20160728214220p:plain
 

Q6.delyではどんな分野に特化した開発ができるか

「これからインターネット上で流通するコンテンツは動画がものすごく増えてきます。Facebookも今後コンテンツの8割を動画にすると言っています*1。今後のコンテンツの主流は間違いなく動画です。
そうなると動画配信サービスの経験を持つエンジニアの価値は増します。動画配信のインフラ構築スキル、動画をスムースに再生するアプリクライアントを作るスキル、動画向けのデザインを作るデザイン力、これらを持っている人は今後非常に価値が高くなるはずです。
ただ、現時点で自社で動画を配信するサービスを運営するスタートアップっていくつありますか?おそらく片手で収まるくらいなはずです。弊社が運営するKURASHIRUは料理分野に特化した動画アプリで、その数少ないうちの1つです。今が一番入るタイミングとしてエキサイティングであると自信を持って言えます。」

 

Q6.最後に、クラシルを作っていてなにが楽しいですか!

伸びているサービスは作っていて楽しいですよ!伸びないサービスは改善しても伸びないですからね苦笑 それを体験できるのはタイミングよく飛び込んだ人だけの特権だと思います。
そしてもう一つ、料理が分野だからファンがすごく多く、レビューがめっちゃきます!ユーザからのフィードバックもバンバンきます。FacebookコメントもTwitterでのつぶやきも。反応がすごく大きい。開発者としては嬉しいことですよね!
 

Q7.最後に一言

少しでもdelyに興味を持ってくれた方は気軽に連絡ください!
ランチでも行ってはなしましょう〜!

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